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2021.04.6

SESの単価相場は?レベル別の費用比較や人月単価の仕組みを解説


IT業界でよく耳にするSES。

しかし、SESとはどんなサービスでどのような契約を結ぶかなど、イマイチ分からないという方も少なくありません。

これから事業展開や開発業務の委託を検討している場合、SESについて意味やメリットを知っておくことは非常に大切です。

そこで、この記事ではSESについてやメリット、派遣契約の種類とその内容などについて解説します。


SESとは

SESとは、「System Engineering Service(システム・エンジニアリング・サービス)」の頭文字を取ったものであり、クライアントに対し、労働力として技術者を派遣する契約形態のことを指します。

委託契約の一種であり、ソフトウェアやシステムの開発や保守、運用といった特定の業務を行うために提供するサービスです。

クライアントとベンダーとの間で契約を結びますが、クライアントの要望によって契約形態が異なります。

主な契約として、「SES契約」「請負契約」「派遣契約」「委任契約」の4つが挙げられ、その中のSES契約は、指揮系統はSESを受注した側にあり、より「サービス」に近いものを提供する契約です。

そのため、仕事の成果や完成を委託するということでなく、契約期間内であればさまざまな業務を任せられるという柔軟性のある特徴を持っています。


SESを利用するメリット

SES契約を結んで利用するメリットは、主に3つのメリットがあります。

それぞれ具体的に解説します。


採用・育成コストの削減

一番大きいメリットといっても過言ではないのが、採用や育成にかかるコスト削減ができるという点です。

現代のIT業界における慢性的な人手不足は深刻化しており、2020年の段階で約31万人の人材が不足しているといわれています。

そのため、優秀なエンジニアを見つけようとすることは難しいかもしれません。

しかし、SES契約を結ぶことで優秀なエンジニアを一時的にも確保することができ、採用や育成にかかるコストを抑えて効率的に業務推進を促すことが可能です。

さらには、即戦力として働いてもらうことができるため、よりスピーディーな経営ができます。


マネジメントや管理工数が不要

SES契約は、指揮系統がSESを受注した側にあり、発注した側にマネジメントや管理工数が不要という特徴があります。

そのため、勤怠管理や労務管理、エンジニアスキルの把握などは受注した側が一任できます。

こういった部分で、コストを必要最低限に抑え、汎雑な作業をせずに済むのは、大きなメリットの一つといえるでしょう。


目的に合ったスキルを持つ即戦力人材を一定期間確保できる

SES契約では、企業のニーズにマッチしたエンジニアを確保しやすいというメリットもあります。

自社にはない知識やノウハウを備えた人材を効率的に雇うことができるため、「開発技術で足りない人材を雇いたい」や「このプログラミング言語の経験を持つ人材を雇いたい」といったピンポイントで一定期間補うことが可能です。

また、ほかの契約と違い、SES契約は案件単位ではなく、契約期間中は所属するため、開発リソースの確保という部分でも安心できるでしょう。


SESの派遣契約の種類

SES契約は、派遣契約の一つですが、派遣契約には種類があり、主に3つに分けられます。

何がどういった派遣契約なのかを下部で具体的に解説します。


一般派遣

この派遣は一般的でメジャーな派遣です。

一定期間の就労時間を定め、時間給で勤務する派遣形態であり、派遣先が決まり次第、派遣会社と雇用契約を結びます。

別称「登録型派遣」ともいわれており、未経験者でも登録することができ、派遣契約の大半がこのスタイルです。

また、転職方法の一つとしてやフリーランスとして働く傍らに働きたいなど、自分のスタイルに対応した派遣なため、非常に需要のある派遣形態となっています。


特定派遣

さまざまな業種がありますが、特に技術職や専門職などに向けた派遣形態が特定派遣です。

具体的には、派遣人材が常用雇用として派遣元企業と雇用契約を結び、派遣先企業へ就業し、サービスを提供します。

派遣先企業での期間満了しても、派遣元会社との雇用関係は継続し、期間満了後も新たな派遣先企業に参画します。

そのため、「継続して収入を得ることができ、安定した年収が見込める派遣形態」として、IT業界を中心に活用されている人気の派遣形態です。

しかし、2018年より特定派遣は廃止猶予措置が終了し、廃止になることが確定しています。

それにより、派遣期間が3年までと制限されてしまい、一般派遣とほとんど変わらない派遣形態となっています。


紹介予定派遣

派遣期間が満了なったタイミングで、正社員として直接雇用することを前提としている派遣形態です。

平均3~6か月ある派遣期間を試用期間と考えて、勤務態度や業績、環境の適応力などを見て直接雇用するすかどうかの判断をします。

紹介派遣の最大のメリットとして、派遣されてくる人材の能力や人柄などを知ったうえで、直接雇用するかどうかを判断することができるということが挙げれらます。


SESの費用はどう決まるの?

SES契約における費用はどのように決まるか気にある方も少なくないでしょう。

費用を決めるうえで、さまざまな要素があります。

下で具体的なことを解説します。


SESのエンジニア費用は「人月」単位で算出される

エンジニアにかかる費用は、基本的に「人月」で算出されます。

人月とは、一人の月あたりの価格のことをいい、「人数×単価」で費用が決まります。

例えば、「人月単価50万円」とし、その方が1か月働く場合、クライアントへの請求額が50万円です。

それに加え、働く期間を3か月とした場合は150万円の請求額になります。


単価は経験年数・スキル・能力によって変わる

上記で人月で費用が決まるとお伝えしましたが、雇うエンジニアの経験年数やスキルなどの能力によって大きく変動し、費用が増えることがあります。

雇うエンジニアの能力が高ければ高いほど、人月単価が高くなる傾向があります。

また、所属する部署や規模、業務を行う地域なども費用変動に影響を及ぼす要素と言えるでしょう。


【レベル別】SES単価の相場

レベル

人月相場

SE 初級レベル

50万~100万円

一般社員と同等レベルで、主に個別機能のシステム設計やそのほか開発を担うSEに該当します。

SE 中級レベル

80万~120万円

主任クラスの役職と同等レベルで、数人のエンジニアやプログラマーをまとめるサブリーダーに該当します。

SE 上級レベル

100万以上

課長クラスの役職と同等レベルで、顧客との折衝を行うプロジェクトリーダーに該当します。


平均的には、表のような人月単価となります。

しかし、同じレベルのエンジニアであったとしても、所属する部署や規模によって多少の違いが生じます。

また、大手企業や大規模な業務となると、確保できる人数が多く、優秀な人材が揃いやすい傾向があるため、人月単価が高くなる場合があるでしょう。


具体的な予算を出すにはヒアリングが必要

実際の具体的な予算を算出するには、「どのくらいの人数が、どのくらいの期間必要で、どの程度のスキルや技術力を求めているか」などの詳細情報をしっかりと明確にしておくことが肝心です。

また、「どのようなシステムを開発したいか」も具体的にしておくことも必要不可欠といえます。

見積もりをするとき、個々の人月単価を考えず、一律で概算してしまうことが少なくありませんが、これは適切な予算の算出ではありません。

適切な費用を算出しなければ、大きなリスクに繋がってしまうため、きちんとしたヒアリングをすると良いでしょう。


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ここまでSESについてさまざまな解説を行ってまいりましたが、SES契約を行っている企業や斡旋しているサイトは多くあります。

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主に、エンジニアやディレクター、デザイナーといったポジションで紹介することが可能なので、そういった分野で人手不足ならご検討ください。