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2021.05.27

優秀なフリーランスのインフラエンジニアを採用する極意


政府の推進するワークライフバランスにより、時間と場所に囚われない働き方を目指してフリーランスを選択するエンジニアが増えています。

対する企業側も「即戦力となるフリーランスエンジニアを期間限定で採用したい」や「ソフト開発の一部分を任せたい」等の要望があり、フリーランスエンジニアの争奪戦が繰り広げられています。

しかしながら、フリーランスエンジニアの能力は「玉石混交」で、企業の面接官が短時間で能力を判断するのは困難です。

そこでこの記事ではフリーランスエンジニアの中でも需要の高いインフラエンジニアに絞って基礎用語の説明から採用時のポイント、見極め方法までを解説します。


インフラエンジニアとは

インフラエンジニアを語る前に「インフラ」とは何なのでしょうか。

インフラとは「インフラストラクチャー」の略で日本語にすると「生活の基盤」となります。

我々の日常生活に置き換えると最低限必要な電気、ガス、通信等のサービスが生活の基盤に該当します。

従ってインフラエンジニアとは上述したサービスのネットワーク環境を構築するエンジニアを指します。


インフラエンジニアの仕事内容

インフラエンジニアの仕事内容は、サービスのネットワーク環境を構築して運用までを行います。

最適なIT環境を実現するため、インフラエンジニアは以下3つのステップで開発作業をします。

・システム設計

本ステップはインフラの規模や予算、スケジュールを決定します。

この作業は要件定義といいます。

通信容量やユーザー数を見積ってサーバー機器やネットワーク経路を決定します。

万一、ユーザー数が許容量を超えた場合に備えて予め処置方法を準備します。

・システム構築/チェック

本ステップはシステム設計に基づき、サーバー機器類の設置、ネットワークの接続およびソフトウェアのインストール等を行います。

また、実際に設計したインフラサービスが不具合なく稼働することも検証します。

・システム運用

本ステップはクライアントに納品したインフラサービスが常時稼働するように監視と運用をします。

万一、障害が発生した場合はトラブルシュートを行って障害復旧をします。

一般的にシステム運用は開発メンバーと別の専任メンバーがクライアント先に常駐して運用を行います。


インフラエンジニアの必要スキル

インフラエンジニアが必要なスキルは以下の3つです。

コミュニケーション能力

インフラサービスの構築には、ネットワークやサーバー機器だけで無く、ソフトウェアやセキュリティのスキルも求められます。

従って様々なパートを担当する技術者と進捗状況や課題等を共有できるコミュニケーション能力が必要不可欠です。

エンジニアは一般的に無口であると思われ勝ちですが、ITエンジニアの場合、業務が細分化されています。

この結果、1つのシステムを作り上げる際は、多くのエンジニアとコミュニケーションが必要になるということです。

クラウドに関するスキル

インフラサービスの構築は、従来のオンプレミスサービスからクラウドサービスにシフトしています。

これに伴って物理サーバーは不要となり、現在は仮想サーバーの運用が主流です。

従ってインフラエンジニアには、仮想サーバーを構築するためのクラウドスキルが求められています。

英文の読み取り能力

インフラエンジニアは、ネットワーク機器やサーバー機器に加えて様々なアプリケーションを扱います。

これらの機器やアプリケーションを扱うためには、操作やインストールのマニュアルを読みこなすことが必要です。

これらのマニュアル類は英語であることが殆どですので英文のリーディング能力が必須となります。

システムエンジニア(SE)とインフラエンジニアの違い

ここではITエンジニアの代名詞であるシステムエンジニア(SE)とインフラエンジニアの違いについて説明します。

システムエンジニアはITシステム全体の開発を担ってます。

これに対してインフラエンジニアはITシステムのネットワーク環境の開発を担ってます。

簡単にいうとシステムエンジニアが開発の全般を担当して、インフラエンジニアが開発の一部を担当するイメージです。

フリーランスエンジニアのキャリア形成方法

フリーランスエンジニアのキャリア形成には、正社員として5年以上の開発経験が必要不可欠です。

ただし経験期間はあまり関係無く、経験した職務が重要です。

例えばコーティング開発だけを経験するより、上流工程の要件定義から運用までの幅広い開発経験があると即戦力として使える人材に成長できます。

更に長年、フリーランスエンジニアと生きて行くためにはプロジェクトマネージャーの役割を担える経験とスキルをつけることが必要です。


フリーランスエンジニアを採用する方法

昔、フリーランスのエンジニアを採用するには業者に大きな報酬を払う必要がありましたが、最近は多くの業者が参入しており、採用方法も多様化しています。

そこでここでは、フリーランスエンジニアを採用する方法を3つに絞ってご紹介します。

求人サイト

求人サイトとはインターネット上にある就職・就活サイトを指します。

Webサイトに求人情報を掲載して応募を募る手法です。

昨今は求人サイトも細分化されており、フリーランスエンジニアに特化した求人サイトがあります。

費用は広告掲載型と成功報酬型の2タイプが存在します。

広告掲載型は期間を決めてWebサイトに求人情報を掲載し、載期間に応じて企業側が費用を支払います。

これに対して成功報酬型は求人掲載の期間を決めません。企業側は採用者か決定したら費用を支払う後払い方式です。

コスト面では広告掲載型の方がリーズナブルです。

しかしながら時間を掛けても人材が欲しい場合は、成功報酬型をおすすめします。

転職エージェント

転職エージェントとは、いわゆる人材紹介会社のことです。

企業側から欲しい人物の条件を転職エージェントに伝えるとニーズにマッチした人材を探し紹介して貰えます。

転職エージェントはITエンジニアに特化した会社も多く存在しますが、それぞれの会社で強い業界がありますので複数のエージェントに相談すると良いでしょう。

費用は成功報酬が一般的ですが、総じて求人サイトより割高です。

しかしながら、転職エージェントによっては専任のコンサルタントを用意しており、細やかな要望に対応できます。

知人や友人の紹介

古典的な手法ですが、人材がマッチすればリーズナブルな採用方法です。

知人や友人であれば、損得勘定抜きに周辺の人々に適任者がいないかを聞いて貰えます。このため、例えばニッチな業界のエンジニアを探し出せるケースもあります。

一方で採用は友人や知人任せとなるため、急いでいる場合は不向きです。

確実に人材を探したい場合は別の手法を選びましょう。


フリーランスエンジニアの年収

少し古いデーターになりますが、独立行政法人情報処理推進機構が発表した「IT人材白書2016」の中でフリーランスエンジニアの年収を発表しています。

具体的には年収1000万円以上を得ているフリーランスエンジニアの割合です。


30代 8.8%(会社員の場合:1.2%)

40代 6.2%(会社員の場合:5.0%)


参考として括弧内は一般企業に属する会社員のデーターになります。

30代で年収1000万円超のフリーランスエンジニアは、会社員より約7倍も多いというデーター結果でした。

これに対して40代となると年収1000万円超のフリーランスエンジニアは会社員より約1.2倍増となっています。

このデーターから分かるようにフリーランスエンジニアは、実力の世界ですので30代で会社員より高収入を得ている人の割合が高いです。

会社員の場合、若い世代では全般的に給与が低いため、このような結果になっています。

しかしながら、40代になると会社員も能力の高い人に給与が多く配分されるため、会社員とフリーランスエンジニアでは高収入を得ている人が同程度存在するということです。


フリーランスエンジニアの転職理由

フリーランスエンジニアの転職理由は千差万別ですが、その中でも最も多い理由を3つ紹介します。

給与や待遇に対する不満

フリーランスエンジニアは自己評価に敏感です。

会社側の評価が低く給与が上がらなくと、すぐに見限って転職するケースが多いです。

従いまして一般会社員のように給与が低くともやりがいある仕事を与えて置けば良いという考え方は通用しません。

フリーランスエンジニアには成果に見合った報酬を与えることが必要不可欠です。

なお、企業側としても各エンジニアの能力を数値化して適時、評価基準を更新することです。

こうすることで次回の契約更新時に説得力ある説明が可能となります。


スキルアップを図りたい

フリーランスエンジニアの武器は専門分野でのスキル能力に他ありません。

日進月歩のITビジネス界で同じ開発経験を積んでいるフリーランスエンジニアはスキルが上がらないだけで無く待遇が悪くなる恐れがあります。

このため、フリーランスエンジニアは絶えず新しい知識やスキルを習得できる仕事を探しています。

従って会社側もこの点を配慮して仕事を与えないとフリーランスエンジニアが転職してしまう恐れがあります。

ちなみに意外なことですが、打ち合わせが多い会社はフリーランスエンジニアに敬遠されます。

なぜならフリーランスエンジニアにとって打ち合わせは、時間を奪われる場所でしかないためです。

業界や会社の将来性が不安

フリーランスエンジニアは法律で守られた一般会社員と違って自分自身のスキルと経験だけが頼りです。

従って会社や業界の浮き沈みにはフリーランス仲間で情報収集しています。

優秀なフリーランスエンジニアは、慎重でありながら一度決めると行動が早いことが多いです。

会社内に手放したく無い優秀なフリーランスエンジニアがいた場合、会社業績や中期計画等の会社経営情報を伝えることで安心させることも必要です。


フリーランスエンジニアを採用する極意

この極意は言い換えればフリーランスエンジニアが働く上で重視するポイントです。

つまり、このポイントを抑えて採用活動をすることで優秀なフリーランスエンジニアを獲得できる可能性が高くなります。

そこでフリーランスエンジニアを採用する極意を3つに絞って紹介します。

成果に見合った報酬を与える

優秀なフリーランスエンジニアは自分自身の商品価値を正しく理解しています。

従って該当エンジニアの商品価値を理解してそれに見合った報酬を出す企業が選ばれます。

単に報酬が高いとフリーランスエンジニア側に不信感を与えるだけです。

フリーランスエンジニアのスキルを良く理解してプロジェクト案件に見合った報酬を提示できる企業がフリーランスエンジニアとの信頼関係を構築できます。


プライベートな時間の確保

フリーランスエンジニアは自身のスキルアップが必要不可欠です。

絶えず変化するIT技術に対応するため、プライベートな時間を使って自己学習を行なっています。

従って残業が多い企業を敬遠するフリーランスエンジニアが多いです。

また、フリーランスエンジニアには複数の案件を掛け持ちしているケースもあります。

このため、残業が多いと別のクライアントに迷惑を掛けることになるからです。

以上の理由からプライベートな時間を確保するため、定時内に完結する勤務環境にすべきでしょう。

働き易い環境を整備

フリーランスエンジニアは限られた時間の中で成果を発揮する必要があります。

仕事内容は多くの場合、創造性の高い仕事であるため、新しいアイデアが出やすい環境を作ることです。

このためにはリモートワークによる在宅勤務やコワーキングスペース勤務を認めることです。

この結果、フリーランスは働き易い環境を手に入れて創造性の高い仕事に集中することができます。


まとめ

この記事ではフリーランスのインフラエンジニアについて基礎用語の説明から採用時のポイントや見極め方法までを解説して来ました。

フリーランスエンジニアは自身が持つスキルと経験が商品価値です。

この商品価値を磨きながら仕事で成果を発揮しなければなりません。

従ってフリーランスエンジニアに対しては、成果に見合った報酬と働き易い環境を与えることが必要不可欠です。

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