フリーランスのエンジニアを募集する場合、どのようなルートで募集をかけるかで費用や採用までの見込み期間が大きく変わってきます。
特に高度なスキルを持ったフリーランスを雇うハードルは高く、案件に応じて最適な人材を配置する難易度も上がります。
募集をかける前に、フリーランスのエンジニアがどのように案件を取っているか把握することも重要です。
ミスマッチが生じれば企業側もフリーランス側も人件費が無駄になる恐れがあるため、いかにコストを削減しつつ、最適な人材かどうかや、を見極める必要があります。
今回は、フリーランスのエンジニアが案件を獲得するための方法と、企業とのミスマッチを起こさないためのコツを紹介します。
フリーランスエンジニアの案件獲得方法は主に二つ
フリーランスの案件獲得方法は主に二種類に分けられます。
新規での開拓と、既存の取引先のリピートです。
エンジニアは人手不足が深刻化しているケースが多く、新規案件の獲得手段も多様化しています。
新規案件獲得のために人材会社への登録やクラウドソーシングサービスの利用など、実績や実力を身につけてステップアップしていく人も多くなっています。
また、過去に関わった企業などからリピートの依頼を受けるケースも珍しくなく、重要な案件獲得手段となっています。
そんな2つの案件獲得の方法を細かく分けてご紹介いたします。
新規開拓での案件獲得
新規開拓で案件を獲得する場合であっても、直接企業に対して営業を行うのか、クラウドソーシングや人材紹介などのシステムを経由して仕事を請け負うかで大きな違いが出ます。
雇用形態や収入面に影響が出るケースが多く、それぞれの長所と短所を知っておけば契約の難易度を減らすことができます。
企業への直接応募
企業の募集に直接応募する、あるいは営業を行うのも1つの方法です。
主なメリットは、
自分の関わりたい仕事に関われる可能性が高い
仲介する業者がないため、手数料が差し引かれる心配がない
営業能力が高ければ相場以上の価格で自分を売り込める
この3点です。
自分の働きたいと思った会社に直接応募することで、やりがいのある仕事ができる可能性が高いのが一番のメリットでしょう。
紹介サービスを介さないため、手数料もなく、企業から支払われた額が全て自分のお給料になることもうれしいポイント。
また、高単価で受けられる可能性も高いので、営業力に自信がある方にはおすすめです。
デメリットは、
ミスマッチが起こる可能性がある
営業の時間でメイン業務にかけられる時間が減ってしまう
直接応募では、フリーランスのエンジニアに外注することに慣れてない企業だった場合、物理的に無理な工数を組まれてしまったり、クライアントが発注案件の難易度を理解していないなどの可能性もあります。
また、営業が得意ではない場合、新規営業に時間がかかってしまい、メイン業務が疎かになってしまう危険性があるのも注意が必要です。
クラウドソーシングを利用する
クラウドソーシングを経由し、案件を受注するフリーランスが多くなっています。
クラウドソーシングのメリットは、
経歴やスキルに自信が無くても利用可能
大量の案件から自分に合ったものを探すことができる
Web上で仕事を完結させることができる
クラウドソーシングサイトは、フリーランス駆け出しの時でも気軽に案件を獲得できるのがメリット。
また、案件が多いため、自分に合った仕事を探すことができます。営業、受注、納品を全て手軽に行えることも、メリットといえるでしょう。
デメリットは、
クラウドソーシングを経由するとはいえ契約の交渉が必須
手数料が引かれてしまう
単価が低い
クラウドソーシングでは、案件募集の文面をしっかりと読み取り、自分から提案するスキルがなければミスマッチが発生する可能性があります。
また、アウトソーシングの形態の一つであることから、相場よりも低い価格で発注を行う企業も珍しくなく、仕事はあっても稼げないという状況に陥るケースもあります。
また、獲得報酬から手数料が引かれてしまうため、思ったよりも稼げない、と思う方も多いようです。
SESやエージェントサービスを利用する
SES(システムエンジニアリングサービス)や、エージェントサービスを利用する人も増加しています。
SESやエージェントサービスを利用するメリットは、
企業とのミスマッチを防げる
直接交渉の必要がない
取引実績を作れる
などが挙げられます。
仲介する企業や人材が入ることでミスマッチを防げるだけでなく、トラブル予防に役立つケースが多いです。
専門性の高い人材を素早く確保したい企業が利用することが多く、取引実績を作るのにも使いやすいためです。
SESやエージェントサービスごとの特色や、強みを把握した上で、複数のサービスを併用しているフリーランスもいます。
企業側としてもミスマッチを防ぎつつ、素早く人材を確保しやすいのがメリットといえます。
逆にデメリットとしては、
案件次第で環境が変わる
年齢とともに選択できる仕事の幅が狭まる
自社への帰属意識が薄い
などが挙げられます。
SESの場合は客先に常駐することが多くなるので、案件が変わるたびに新たな人間関係を構築しなければならないことがストレスに感じる方も多いようです。また、自社への帰属意識を持ちづらいのもデメリットです。
また、比較的安易なプロジェクトは若手エンジニアの育成として利用されるため、年齢とともに選択できる仕事の幅が狭まることがあります。
既存の取引先のリピート
過去に取引があった企業と継続して取引を行うことは、フリーランスエンジニアの生命線の一つになっています。
新規の案件獲得よりも安定性が高くなることが多く、長期の契約になることも珍しくないのが特徴です。
高度なスキルを持った人材ほど関わった案件数や企業が多いのもメリットです。
経験が長く、能力が高い人間ほど継続案件や紹介案件が増え、既存の取引先のリピートのみで生計を立てることが可能です。
また、リピートの依頼も、企業側から連絡があるケース、自分から案件がないか確認するケースがあります。
企業の規模が大きい場合や、関連する企業が大きい場合は紹介という形で依頼がかかる場合があるのもポイントです。
取引先からの依頼の打診
過去に関わった企業側から打診が貰えるケースです。
職場環境やスキルなどの情報がわかってる状態のため、ミスマッチが防げるのが最大のメリットです。
企業側も働きぶりやコスト感を把握しているため、人材が不足する場合はまず取引経験のあるフリーランスを頼るケースもあります。
デメリットになるのが、スケジュールのミスマッチや、スキルアップによるコストのミスマッチが発生する可能性です。
しかし、交渉できる人材がいるだけでもプラスと見る企業は多く、積極的に連絡を取る理由にもなっています。
ただし、クラウドソーシングで取引がある企業が、クラウドソーシング外の契約を結ぼうとする場合はプラットフォームの規約に抵触する可能性があります。
SESやエージェントサービスを利用している場合も、同様に契約に違反しないように注意する必要があります。
フリーランスから企業への打診
フリーランス側から、自分にあった案件がないか直接問い合わせを行うケースもあります。
メリットは、
システムの外で、直接契約が結べる可能性がある
さまざまなプラットフォームの利用規約に関係なく契約が可能
企業側もスキルなどを把握しているため、契約のハードルが下がる
などです。
一度契約をしたことがある企業であれば、コストややり取りに時間を割かずに人材を確保できるため、企業側としてもフリーランスとしても、双方にメリットがあります。
デメリットは、採用体制が整っていない場合があることです。
企業が柔軟な採用体制を取っていて、各所の連携を行っていないと、必要な場所まで情報が届かないケースがあります。
また、双方が契約に関する知識を持ち、公正な契約が行えるかも重要です。
契約に関する知識不足によって違法な契約になってしまえば、双方にとっての損害となります。
ミスマッチを恐れて打診自体ができないフリーランスも多く、企業側からすればいかに積極的に受け入れ姿勢を見せられるかがカギです。
関連企業や知人の紹介
エンジニアの人材不足は深刻なため、関連企業などを経由してフリーランスに打診が入るケースもあります。
エンジニアの知人がいる場合も、知り合いの保証がつくだけで採用のハードルが下がるので、双方にメリットがあります。
デメリットになるのが、報酬などのミスマッチが起こらないよう慎重にやり取りをしなければならない点です。
エンジニアの働く現場は、案件や作業環境によって大きく異なります。
常駐が必要な案件であればなおさらで、紹介だからといって安易に受けてしまうとミスマッチに苦しむことになりかねません。
エンジニア、企業双方が詳細を詰めることが必要になります。
フリーランスは案件獲得に時間とコストがかかる
フリーランスと、フリーランスを雇う側で認識がすれ違いやすいのが、コストに関する意識です。
フリーランスの場合は営業にかける時間の分だけ、別件の仕事をすれば収入が増える可能性があります。
無駄を省きつつミスマッチを防げるか、信用できる取引ができるかは双方常に意識しておきましょう。
コスト意識のずれから個別の採用やクラウドソーシングでのマッチングに苦労するケースは珍しくなく、SESやエージェントサービスが良く利用される理由にもなっています。
直接応募やクラウドソーシングにリスクを感じるフリーランスは多い
フリーランスのエンジニアが必要とされる現場は、高度なスキルと柔軟性が求められるケースが多く、それだけ負担も重くなりがちです。
しかし、企業側としてはコストカットの手段としてアウトソーシングを利用するケースが多く、労力対する費用のミスマッチが生じやすくなっています。
クラウドソーシングを利用しても人材を雇うのが難しいのは、それだけコストのミスマッチが生じやすいからです。
また、フリーランスはいくら営業に時間をかけても、案件を掴み取って仕事ができなければ収入に繋がりません。
企業への直接応募はミスマッチで徒労に終わる可能性も高いため、より確実に稼げる手段としてSESやエージェントサービスを利用することが多くなっています。
フリーランスエンジニアからの直接応募を受け付けたい場合や、クラウドソーシングを通じた依頼を行いたい場合は、相場に敏感になった上で同業他社と差をつけるなど、工夫をすることが必須です。
効率を重視するのであればSESやエージェントサービスの利用がおすすめ
エンジニアは常に人材不足であることから、直接応募があるのは有名企業に偏りがちです。そのため、倍率も高く、経験の浅いエンジニアはなかなか案件が取れないということもあります。
まずは実績を作りたい、効率的に案件を獲得したいという場合には、SESやエージェントサービスを利用することをおすすめします。
手数料などがかかるものの、企業側はスキルとコストが見合った人材を雇える可能性が高く、フリーランス側も営業のための時間を割かずにスキルに合った案件を獲得できます。
フリーランスエンジニアの案件獲得ならボーダレスパートナーズへ
人材不足により、フリーランスのエンジニアは引く手あまた。ですが、スキルや経験が伴っていないとミスマッチも引き起こしやすいのも事実です。
新規開拓での案件獲得にはエンジニアの営業力も必要ですので、「営業力に自信がない」「まずは自分に合った案件で経験を積みたい」という方は、SESやエージェントサービスを利用することをお勧めします。
企業側も、人気企業にエンジニアは集まりがちで、なかなか良いフリーランスのエンジニアを集められないという問題もあるでしょう。
SESやエージェントサービスは双方にメリットがあるサービスですので、案件獲得に苦戦している、人材確保に苦戦している、という方は一度ボーダーレスパートナーズにご相談ください。
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案件をお探しの方は、ぜひ一度ご利用ください。